ロボマインド・プロジェクト、第110弾!
こんにちは、ロボマインドの田方です。
今回の話はねぇ、ちょっとねぇ、ヤバいっていうか、怪しい話になるかもしれないんですよ。
もしかしたら、ロボマインドもそっちに行くかって思う人もいるかもしれません。
でも、最後まで見てからにしてください。
ギリギリのところで踏ん張りますんで。
科学の淵のギリギリで踏ん張ります。
それじゃぁ、始めますよ。
ライントレーサーって知ってます?
白い紙に黒いラインが描いてあって、それに沿って走るマイコンロボットです。
車体の下にセンサーがあって、ハンドルを操作するサーボモーターがあるわけです。
マイコンは、ラインに沿って走るように、ハンドルのサーボモーターを制御します。
ライントレーサーは、当然、意識はないですよね。
それでは、このライントレーサーに意識を吹き込もうと思います。
ところで、意識って、どんなものでしょう。
形や重さがあるものじゃないですよね。
たぶん、意識が、生き物とか、実体のある物に取り込まれると、その実体と一体になって動く、そんな感じやと思います。
こっからは、想像力を限界まで働かせてくださいよ。
あなたの意識がふっと、あなたから抜け出たとします。
ほんで、今度は、ライントレーサーにスッと、入って行きました。
さぁ、何を感じますか?
あなたの意識は、ライントレーサーにどう組み込まれるでしょう?
何を感じるでしょう?
たぶん、センサーからの信号を感じると思います。
それから、サーボモータへの制御信号を操作できると思います。
意識は、センサーからの信号が変化すると、何か感じるんです。
センサーからの信号によって、なんか、苦しくなったり、落ち着いたりするんですよ。
センサーはラインからのずれを検出してますよね。
車体が、ラインからずれればずれるほど、う~、う~って苦しなるんですよ。
そこで、ハンドルへの制御信号をちょっと出してみるんですよ。
すると、車体が動いてラインからのズレがちょっと小さくなるでしょ。
そしたら、ちょっと楽になるんですよ。
そうやって、ちょっとずつ、車体がラインの中央に寄っていって、ぴったり一致すると「ふぅ~」って、落ち着くんですよ。
これが、意識がライントレーサーに入り込んだって状態です。
わかってきましたか?
意識がどういうものか。
おもろなるんは、こっからです。
こっからが、ロボマインド・プロジェクトですよ。
さて、今、入った意識、どこに入ったか、わかりますか?
センサーやハンドルとかって部品ですか?
う~ん、確かにそうですけど、ちょっと、違いますよねぇ。
それじゃぁ、センサー信号とか、サーボモータへの制御信号ですか?
かなり近いですねぇ。
センサー信号とか、サーボモータの制御信号って、電気信号ですよね。
じゃぁ、意識って、電気信号を操作できることになりますよね。
つまり、意識は電気なんでしょうか?
それもちょっと違うと思うんですよ。
僕が思うに、電気信号を制御する側やと思うんです。
つまり、それは何かというと、プログラムです。
ところで、第一回目の動画、見ましたか?
「決着!谷村ノート 物理学v.s. 哲学」です。
ここで、科学と哲学の500年の対立を語ってます。
それは、心身二元論です。
心と体は別だって考えが哲学者デカルトがとなえた心身二元論です。
一方、心なんか存在しない。
全ては物理現象で解明できる。
それが物理学者の立場です。
この論争、もちろん、物理学の勝ちです。
圧勝です。
ところが、この論争、現在でも、まだ、続いてるんですよ。
それを、「意識のハードプロブレム」っていいます。
「意識のハードプロブレム」っていうのは、脳の神経細胞をいくら分析しても、意識は見えてこないって話です。
哲学者デビットチャーマーズが提唱しました。
哲学から物理学への逆襲です。
さて、第一回で僕が語ったのは、脳と意識の関係は、コンピュータとプログラムの関係と同じだって話です。
コンピュータのCPUの中を伝わる電気信号は電子の動きです。
物理世界の話です。
電気信号を制御するのはプログラムです。
プログラムの中身は、ワードだったり、エクセルだったり、スーパーマリオだったりです。
マリオは、飛び跳ねてコインを取ったり、亀にぶつかって死んだりします。
プログラムの中の世界で生きてるわけです。
ほんで、意識が感じてるのが、これ、プログラムの中の世界です。
プログラムの中の世界と、物理世界とは、別の世界です。
次元が違います。
でも、間違いなく関連しあっています。
プログラムは、コンピュータで実行されて、初めて動き出します。
プログラムの世界は、コンピュータを介して、物理世界と交流できます。
キーボードを使って、プログラムにデータを入力できます。
プログラムが処理した結果は、モニターで表示されます。
キーボードとモニターが、物理世界からプログラム世界への出入り口となるわけです。
さて、ライントレーサーの話に戻ります。
意識が取り込まれたのは、車体じゃないんです。
プログラムなんです。
意識が直接作用するのは、電気信号じゃないんです。
プログラムの中なんです。
意識は、プログラムの一部として取り込まれたわけです。
センサー信号はマイコンに入力されて、ライントレーサーの制御プログラムで処理されるわけです。
このプログラムの中に意識があるわけです。
言い換えたら、意識も、一種のプログラムです。
プログラムの中には、センサーデータを格納するセンサー変数があるわけです。
ラインからずれると、このセンサー変数の値が大きくなります。
意識は、その変数の値が大きくなると、苦しいんですよ。
で、ハンドルを回すとその苦しさが軽減することを知ってるんですよ。
プログラムの中には、ハンドルの回転角度を制御するハンドル変数があるんです。
ほんで、ハンドル変数の値を変えると、ハンドルが回転するんです。
意識は、車体がラインの中央に寄るように、そのハンドル変数の値を変更するわけです。
ほんで、車体の中心にラインが来たら、ほっと落ち着くんです。
意識が、プログラムだって意味、分かってきましたか?
もしかして、制御系に詳し人なら、今の話を聞くと、ただのフィードバック制御じゃないかって思うかも知れません。
でも、そうじゃないんですよ。
何が違うかって言うと、フィードバック制御は、センサー入力に対するハンドルの回転が決まってるんです
1cmラインからずれたら、1度ハンドルを回転させるとかって決まってるんです。
ところが、意識は、何度回転させるか、自分の意志で決めることができるんですよ。
ここで、意志がでてきましたよ。
続けますよ。
たとえば、ラインからずれて、う~って苦しいってなります。
意志があると、そこで、我慢することもできるんです。
まぁ、そんなことして、何の得にもならないから、しないですけどね。
でもこれが、人間だったらどうでしょう。
たとえば、かけっこが速くなりたかったら、走る練習するでしょ。
しんどくても、我慢して練習しますよね。
これが意識なんですよ。
じゃぁ、なんでしんどくても、我慢して練習するんでしょう。
それは、運動会で一位になるかも知れないからです。
そうなったら、クラスの女子に、キャーキャー言われるかもしれません。
そんなのを想像して、一生懸命、かけっこの練習するわけです。
これができるには、運動会で勝ってるとこを想像するとか、何をすれば女子にモテるかとか、そんなことを理解できてないとできません。
理解できる仕組みが必要なんです。
つまり、脳内のプログラムに、こういった仕組みがあるわけです。
こんな仕組みがあるから、意識が宿る余地があると言えます。
逆に言えば、想像したりする仕組みがなければ、ただのフィードバック制御にしかなり得ないんですよ。
少なくとも、たとえ、ライントレーサーに意識が宿ったとしても、見た目はフィーバック制御と違いがないわけです。
苦しいとか、落ち着いたとか感じても、感じなくても、同じ動きをするなら、感じるメリットはないですしね。
意識が宿る余地がないって言うのは、こういう事です。
複雑な脳を持てないと、意識は宿らないんです。
だから、魚やカエルには意識が宿らないんです。
哺乳類ぐらい大脳が発達してくると、意識が宿る余地が出てくるわけです。
人間の大脳になると、想像したり、記憶したりって複雑な仕組みを持てるので、意識は、より複雑な感情をもてるんです。
さて、冒頭に話したこと、覚えてますか。
科学を踏み外すかもしれんって話。
その話は、じつは、これからなんですよ。
今まで、何度か、僕の個人的な体験を語ってきました。
今回は、幽体離脱です。
ま、もうちょっと、待ってください。
チャンネルは、まだ、変えんといてください。
小さかったころの話です。
夜寝るときね、眠りにつく直前、よく、感じてたんですよ。
なんかね、自分の意識というか、魂が、ふっと、自分の体から離れて、自分の体を外から感じてるって感覚。
幽体離脱と違うのは、実際に自分の体や、風景が見えるわけじゃないんです。
ただ、魂が肉体を離れてる感じがしてたんですよ。
最後になったのが、たしか、小学校1年のときでした。
あぁ、この感覚、久しぶりやなぁ。
そういえば、小さいころ、いっつも、この感覚があったなぁって思い出したんですよ。
それから、自分の体を遠くから感じながら、「あぁ、今回は、この体かぁ」って。
そう、思ってたことも思い出したんですよ。
しばらく離れてて、そろそろ戻ろなアカンって思って、すって体に戻ってました。
小さいときは、簡単に、体から魂が抜けたり、入ったり出来たのに、だんだん、それができなくなったみたいなんですよねぇ。
あるときから、やろうと思っても、もうできなくなりました。
なんやったんでしょうねぇ。
あの、感覚。
魂が抜けだしたとき、この現実の世界が見えてたわけじゃないんで、現実世界とは別の次元にいたんやと思います。
コンピュータで言うと、プログラムの中の世界です。
脳でいうと、意識がいる世界が、それやと思います。
肉体から離れると、目からの信号がないから、現実世界を見れないんかなと思ってます。
ここらがギリギリやと思います。
プログラムと魂が同じかどうかは分からないです。
でも、記憶したり、仲間や社会の仕組みを、きちんとプログラムで作り上げれば、運動会で負けて悔しがったり、頑張ってる友達を必死で応援したり。
そんな、心のプログラムはできると思っています。
さぁ、なんとか、ギリギリ、科学の淵に踏みとどまれたと思います。
どうでしょう。
とにかく、ロボマインド・プロジェクトは、プログラムで心を再現しようとしてます。
そして、それは、見た目だけじゃなくて、人間と同じ構造の心です。
意識を持った心です。
チャンネル登録、高評価ボタンがもらえたら、めっちゃいい心ができると思います。
それでは、次回も、お楽しみに!