第587回 女性の美しさは、月経周期で決まる


ロボマインド・プロジェクト、第587弾!
こんにちは、ロボマインドの田方です。

女性は美を追求せずにおられません。
なぜなら、美しい方が、いい男を引き寄せますし、これは本能に根差す行動といえます。

本能というのは、結局のところ、いかにいい遺伝子を残すかという生物の戦略です。
人間は意識で理性的に考えますけど、意識の下の無意識が人を動かしています。
たとえば第584回でこんなテストを紹介しました。

左右二枚の顔写真を見せて、どちらが好きかと質問します。
すると、ほぼ全員、左側が好きと答えます。
ただ、理由を聞いても「なんとなく」としか言わなくて、意識できないようです。
でも、実は、左の顔は目を見開いているんです。
つまり、瞳の大きな人に無意識が惹きつけられているんです。
なぜ、瞳が大きな方に惹きつけられるかというと、若くみえるからです。
なぜ若い方に惹きつけられるかというと、健康な子孫を残せる可能性が高いからです。

この人を惹きつける魅力を一言でいうと「美しさ」です。
この「女性の美しさ」を、身もふたもない言い方をすると、妊娠能力のしるしといえます。

思春期になると、ホルモンの影響で女性らしい体形になってきます。
女性ホルモン、エストロゲンが増えると、唇がふっくらとして、胸とお尻が大きくなって、ウエストがくびれた体形となります。
そして、男性はそういった体形を好みます。
人の好みは多様だといいますけど、女性の体形の好みは驚くほどばらつきは少ないです。
男性が魅力的に思う女性のウエストとヒップのプロポーションは、0.67~0.8の間に収まります。
このことは、プレイボーイのグラビア女性のプロポーションがいつの時代も0.7ということからも証明されています。
プレイボーイの歴史は70年以上あって、その間、時代や思想は大きく変わりました。
時代や思想を作るのは意識です。
一方、女性の魅力的なプロポーションに魅かれるのは無意識です。
時代がいくら変わっても無意識で魅かれるものは太古から変わらないということです。

美しさに魅かれるのは女性も同じで、女性は、自らが美しくなろうとします。
あるところに若くてきれいない女性がいました。

ただ、自分には何か足りないといつも感じていました。
ある日、アンジョリーナ・ジョリーを見たとき、それが何かわかりました。

「そうか! 私には、あのふっくらとしたセクシーな唇がないんだ」
そう気付いた彼女は思い切って整形しました。

そして、今では、こんな魅力的な唇を手に入れました。
「いや、これは、ちょっとやりすぎじゃない」と思わないでもないですけど、まぁ、本人がそれでいいというなら、いいんじゃないでしょうか。

それはともかく、これが遺伝子が生み出す本能です。
そして、その目的は妊娠能力のしるしを男性に示すことです。
たとえば、マントヒヒのメスは発情期になるとおしりが真っ赤になります。

オスは、これに惹きつけられます。
つまり、魅力的に感じるわけです。
でも、人間の場合、明確な発情期はありません。
ただ、妊娠しやすい時期はあります。
それは、月経の約10日前です。
そして、その時が、最も美しくなるそうなんです。
本当かと思いますけど、このことは、数々の実験で証明されています。
これが今回のテーマです。
女性が美しさは、月経周期で決まる!
それでは、始めましょう!

今回も、デイヴィッド・イーグルマンの『あなたの知らない脳』から取り上げます。

さて、男性と女性、異性を見た目で判断するのはどちらでしょう?
それは、圧倒的に男性です。
理性は見た目より中身が重要といいます。
理性を司るのは意識です。
でも、実際は、理性に反して、つい、見た目で判断してしまいます。
理性に反して行動するのは無意識です。
ここからも、意識で理性的に考えるより、無意識に根差した本能で行動していることがわかります。
さて、それじゃぁ、見た目で判断される側の女性はどういうするでしょう?
それは、より美しくなろうと思います。
ただ、そう思うのは女性の意識です。
今回、お話するのは無意識の方です。
本能で動かされる部分です。

女性の月経周期のうち、妊娠能力が最も高いのは月経の10日前です。
生物的な特性があるとすれば、この期間に最も男性を惹きつけるはずです。
つまり、最も美しくなるはずです。
それは本人が意識しなくても、無意識下で起こっています。
そして、それに惹きつけられる男性も、無意識下で惹きつけられます。

さっき、目がぱっちりした顔の方が好まれるという実験を示しましたよね。
あの実験でも、被験者は、なぜ、惹きつけられるのか意識では気付いていませんでしたよね。
それと同じことが月経周期で起こるのでしょうか?

いくつかの研究があります。
たとえば、女性の耳たぶ、指、胸の左右の寸法差を測定し、排卵期との相関を調べたそうです。
すると、排卵期には女性の体の左右対称性が高まる傾向が観察されたそうです。
そのほか、女性の顔の赤みが排卵期に上昇して、顔写真が他の時期より魅力的になるとか、排卵期の体臭が魅力的になるという研究もあります。

でも、重要なのは、そんな微妙な差異で男性が本当に惹きつけられるのかです。
じゃぁ、それをどうやって検証すればいいでしょう。

そこで、ニューメキシコ州の科学者は、ストリップクラブを使って調査しました。
ストリップクラブのダンサーが稼いだチップと、ダンサーの月経周期との相関を調べたんです。

すると、ダンサーの妊娠能力がピークの時、平均で1時間に68ドル稼いでいました。それに対して、生理中は35ドルまで減っていました。
ダンサーは、一カ月を通して、同じように男性の気を引く演技をしています。
それでも、本人の努力以上に、月経周期による赤らんだ顔、ウエストとヒップの比率や体臭の変化が男性を惹きつけていたんです。
さらに、避妊薬を飲んでいたダンサーには成績の明確なピークが見られなかったそうです。
しかも、稼いだ額の平均は37ドルに過ぎなかったそうです。
避妊薬を飲んでないダンサーの平均は53ドルなので、かなりはっきりとした違いがありますよね。

ここから、女性の美しさは、神経系で前もってプログラムされていることがわかります。
それは、よりよい子孫を残したいという本能、または遺伝子の戦略といった生物の最も根本的なところから生み出されるものです。

その他の例も見てみます。
デイヴィッド・イーグルマンの研究室では、写真を見て人物の魅力を評価する二種類のテストを行いました。
一つは、一瞬だけ、パッと写真を見せて評価します。
もう一つは、じっくりと写真を見て評価します。
すると、じっくり見るより、パッと見ただけの方が魅力的と感じることがわかりました。
なぜかというと、パッと見ただけじゃ、正しく評価できませんよね。
それを、もし、まちがって低く評価したとすると、評価の高いものを見過しますよね。
そうならないように、十分に観察できないときは、高めに評価するようになっているわけです。
だから、ちらっと見ただけの方が、美人と思うわけです。
浮世絵では見返り美人って構図があります。

これは日本だけでなく、フェルメールの「真珠の首飾りの少女」とか世界中で同じような構図があります。

正面からはっきりと観察させるより、ちらっと横顔だけ見せた方がきれいに見える効果を狙っているんでしょう。

無意識の処理は、視覚だけじゃありません。
嗅覚でも起こっています。
こっちは、もっと遺伝子にダイレクトです。
全ての哺乳類は、主要組成適合性遺伝子複合体と呼ばれる一組の遺伝子を持っています。
これをMHCと呼びます。
この遺伝子群は免疫系に重要な役割を果たしていて、異なるMHCを持つものと交配したほうが遺伝的に有利となります。
ただ、相手がどんなMHCを持っているのかなんてわかりませんよね。
ところが、マウスはパートナーを選ぶとき、MHCかかぶらない相手をちゃんと選んでいます。
どうやっているかというと、フェロモンをつかって臭いで識別しているみたいなんです。
じゃぁ、人間は同じことができるでしょうか?

そこで、男性の汗が染みこんだシャツの臭いを女性に嗅いでもらって、どの臭いが好みか聞いてみました。
そしたら、見事に、自分と異なるMHCを持つ男性のシャツを選んだんです。
いやぁ、人間の行動って、ここまで遺伝子にコントロールされていたんですねぇ。
遺伝子に基づいて行動させているのは無意識です。

じゃぁ、意識の役目はないんでしょうか。
そんなことありません。
意識は、無意識じゃ難しい複雑な判断をするときに必要です。
理屈とか理論的判断です。
ただ、これも実は怪しいんですよ。

ひよこのオスメス鑑定って仕事がありますよね。

ひよこのオスメスって、ものすごく判別が難しいんです。
ひよこをひっくり返して、肛門の微妙な形で判別するそうですけど、正直、見ただけじゃわかりません。
写真や言葉で伝えられないそうです。
ひよこのオスメス鑑定って、日本のお家芸らしくて、世界中から学びに来るそうです。
でも、見た目や言葉で伝えられないのに、どうやって教えるかです。
生徒は、まず、あてずっぽうでオスメスを判定します。
当然、当たりませんので、先生に、間違いって指摘されます。
それでも、それを繰り返します。
そうしてると、だんだん当たるようになってくるそうです。
そうやって、ほぼ全部正解するようになると合格です。

不思議なのは、本人は、自分でもなんで正解したのかわからないそうです。
わからないと思っているのは意識です。
実際にオスメスを判断しているのは無意識です。
つまり、こんな難しい判断も、意識より無意識の方がうまくできるんです。

この話を聞いて思い出したのがカレンダーサヴァンです。
この話は、第96回でも語りました。
自閉症の人で、特殊な才能を発揮する人のことをサヴァンといいます。
その中でも、よくあるのが、カレンダーの日付を言うと、曜日を言い当てるカレンダーサヴァンです。
それも、何十年とか数世紀にわたる曜日を即座に答えます。
いったい、どんな計算をしているのかよくわかりません。
ただ、よく調べると、どんなアルゴリズムをつかっているのかはなんとなくわかってきたそうです。
ある自閉症でない人が、この計算に挑戦したそうです。
頭の中で暗算で複雑な計算をして曜日を出すんです。
でも、そんなに簡単にできるもんじゃありません。
それでも、その人はあきらめずに訓練し続けたそうです。
そしたら、あるとき、ふと、曜日が分かるようになったそうです。
わかると言うか、ふと、曜日が思い浮かぶそうです。
不思議なのは、その時、どんなふうに計算してたのか、一切、思い出せないそうです。
ただ、ふと曜日が思い浮かぶだけだそうです。

これ、ヒヨコのオスメス判定と同じですよね。
うまく行くのは、頭で考えないときです。
頭で考えるというのが意識で考えることです。
それだとうまくいかないわけです。
上手くいくときというのは、意識を手放して、無意識に任せた時です。

でも、無意識がすることって、理屈じゃなくて直感ですよね。
きれいなお姉さんだなぁとか、いい匂いだなぁとかです。
ところが、今の話だと、超絶複雑な数学の問題まで無意識が解いているんです。
それから、ひよこのオスメス分類とか、あと、自転車や自動車の運転も無意識が得意です。

どれも、結構難しくて、意識で理屈で考えてやろうとしてもうまくいきません。
ところが、無意識に任せるとうまくいくんです。

この話を聞いて思い出したのがネドじゅんさんです。
ネドじゅんさんは、ある日、突然、右脳が開花した女性です。
第571回でも語りましたけど、僕は、ネドじゅんさんは進化した脳を獲得したと思っています。
ネドじゅんさんも、左脳を手放した方がうまくいくというんですよ。
ここでいう左脳というのは、理屈で考える意識の部分です。
自分では何も考えずに、全てお任せすればいいといいます。

つまり、意識で理屈で考えるのは、まだ進化していない古い脳となります。
それが僕らが、普段、使っている脳とか意識です。
でも、意識も、進化の過程で人類が獲得したものです。
ただ、それは、まだ、進化の途中なんです。
さらに、その先があるわけです。
それは、すべてがうまくいく脳の使い方です。
僕らがうまくいかないのは、進化の途中だからなんです。
左脳の意識で理屈で考えるというのは、その先の脳の最終形態へつなぐ途中段階なんです。
そこにいち早く辿り着いたのがネドじゅんさんです。
もしかしたら、自閉症の人の脳とかも、僕らより進化した脳なのかもしれません。

生きているといろいろ悩みますよね。
でも、悩むのは左脳の理屈で考えているときです。
新しい脳を手に入れたら、悩むことなく、すべてうまくいくのかも知れません。
この動画が、そんなヒントになればと思います。


はい、今回はここまでです。
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それから、よかったらこちらの本も読んでください。
それじゃぁ、次回も、おっ楽しみに!